SANZUI vol.06_2015 winter

若き実演家の未来

Photo / Kota Sugawara

ガツンとくる古典の魅力を伝えたい藤舎推峰

 邦楽の笛演奏家の家に生まれたが、ジャズやロックに憧れ、ずっと作編曲家を目指していた。夢に限界を感じてきた22歳。やらざるを得ない人生なのかなと、ゼロから古典の世界に飛び込んだ。

 数年はどれも同じ曲に聞こえたが、次第に、発見の宝庫である古典に魅了される。「何百年も前の人が言っていたことが、舞台での演奏中にハッとわかる瞬間がある」外の世界にいたからこそ見えることも。「予定調和に見える古典も、ジャズセッションのように、笛と唄・三味線が掛け合う場面がある。古典の深さ、音楽としての広さがたまらなく面白い」今は、古典を伝えていきたいと強く思う。

 出前授業で邦楽器を体験した子ども達の瞳の輝きが忘れられない。「広く浅くも大切だけど、深くてガツンとくる体験は根強い感動がある。『何だかわかんないけどすごい!』ってところに訴えたい」


PROFILE 1979年生まれ。日本の笛(篠笛・能管)演奏家。祖父・藤舎秀蓬、伯父・藤舎名生、父・中川善雄に師事。東京藝術大学大学院修了。浄観賞、同声会新人賞、アカンサス賞受賞。2004年伯父の前名である「推峰」を襲名。2011年国立劇場主催「明日をになう新進の舞踊・邦楽鑑賞会」に推挙される。国内外公演、NHK芸能番組等多数出演。谷村新司・石井竜也のライブサポートや、ヴァイオリンと邦楽のユニット「竜馬四重奏」など、多方面で活動中。

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