SANZUI vol.03_2014 winter

SANZUIぱっしょん

プロとつくる、大舞台への挑戦! ~ 富山県立工業高等学校吹奏楽部~

昨夏、富山市芸術文化ホールで上演されたミュージカル『ハロー・ドーリー』には、パレードの楽隊として富山県立工業高等学校の吹奏楽部39 名が特別出演していた。元宝塚歌劇団の剣幸が演じる主人公をはじめ、登場人物たちが楽しみにパレードを待ちわびていたところに、舞台奥から軽快な音楽を奏でながら、白とブルーの衣裳に身を包んだ楽隊がやってくる。その凛々しい姿に、ホール中の観客も「待ってました!」とばかりに、盛んに暖かい拍手を送る。プロの俳優たちに伍しての、颯爽たる登場だ。

富山工業高校の吹奏楽部が同ミュージカルに出演するのは2度目。2年前に上演したときも高校生のマーチング・バンドの登場が話題のひとつで、好評につき再演が決まった。3年生は2度目の出演だが、前回と同じ楽器、パートを担当しているのは7名だけ。あとの部員はプロとの共演は初めてという中、富山公演4ステージ、東京公演6ステージをこなした。なかには、4月にミュージカル出演にあこがれて入部したものの、楽器にふれることが初めてという生徒もいた。楽器の演奏だけでなく、隊列を組んで歩きながら演奏するマーチング・バンドの技法を習得するのに、他校の先生からも指導を受け、練習に練習を重ねていた。そのがんばりは、ミュージカルの舞台稽古の直前まで、吹奏楽コンクールの県代表として北陸大会に出場していたというところにも表れている。

プロの俳優とともに大舞台に立って、どんな気分?という質問に、「緊張します。でも幕がさっと上がって登場すると、嬉しくなって緊張も忘れる」と、部長の佐渡栞さん。「練習の時は、下手くそなバンドだと思って一生懸命練習するけれど、舞台に立ったらプロの意識で」と、しっかり気持ちの切り替えをしたドラムメジャー(=指揮者)の広瀬静香さん。この晴れ姿を見てちょうだいという高揚した気持ちが、パレードシーンを盛り上げていたのだろう。カーテンコールの時の高校生たちの最高の笑顔が、何ともまぶしかった。


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