CPRA news Review

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徴収業務から振り返る芸団協CPRAの20年の歩み

CPRA運営委員副委員長(二次使用料/貸レコード担当) 上野 博

 2013年10月、著作権法上の実演家の権利に係る権利処理業務を専門的に行う芸団協CPRAが設置されて20年を迎えた。この機会に、CPRAnewsでは、芸団協CPRAの歩みをその業務ごとに振り返ってみたい。今回は、使用料・報酬等の徴収業務に焦点を当てる。
 著作権法に定める実演家の権利を有する者がひとつにまとまり、増大する権利処理業務を適正かつ円滑に行い、併せて諸課題の解決に強力に取り組むため、社団法人(現・公益社団法人)日本芸能実演家団体協議会(以下「芸団協」という)、社団法人(現・一般社団法人)日本音楽事業者協会(以下「音事協」という)及び社団法人音楽制作者連盟(現・一般社団法人日本音楽制作者連盟、以下「音制連」という)協力の下、芸団協内に専門機関としてCPRAは発足した。

news70_img001.jpg芸団協CPRAの権利処理業務の範囲

 1998年には「独立性、専門性、透明性」を三つの理念として上記三団体の協力関係を強くすることにより運営組織の充実を図り、芸団協が公益社団法人に移行した2012年度からは「実演家の権利の委任を受け、実演家の著作隣接権を管理し、または擁護することを主たる業務とする団体」(芸団協定款第40条第3項)、すなわち音事協、音制連、一般社団法人演奏家権利処理合同機構MPN及び一般社団法人映像実演権利者合同機構の代表者からなる権利者団体会議を設置し、業務の公正な執行に期して常に権利者に意見を求める体制を整えている。
 芸団協CPRAでは、著作権法上実演家に付与された権利のうち、右表の権利について権利処理業務を行っている。そのうち、芸団協CPRAが利用者と使用料等について交渉・合意した上で徴収している商業用レコード二次使用料等、商業用レコードの貸与に係る使用料・報酬及び放送番組の二次利用(レコード実演を除く)に係る使用料等の徴収業務についてそれぞれ振り返る。

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