特集 笑い
Photo:Ko Hosokawa
が~まるちょば言葉を使わずに、笑いを届ける
「が~まるちょば」とは、ジョージア語で「こんにちは」の意味。「サイレントコメディー」、文字通り言葉を使わずに笑いを届けるHIRO-PONとケッチ!の二人組だ。「舞台に違う世界を作り上げ、お客さんの頭の中で言葉を想像できるよう、僕らが仕向けるんですよ」(H)。言葉を使わずに、お客さんの想像を膨らませることによって「笑い」が生まれる。
が~まるちょばは、海外での活動も多く、高い評価を受けている。日本と海外とで「笑い」に違いはあるのだろうか。「基本的には同じかもしれません。言葉を使わないため、言語を超えた人間の普遍的な『笑い』だと思います」(ケ)。ただ、お客さんの「笑い」に対するリアクションが違うという。「日本では、面白いと思っていても、周りを気にしてか、リアクションが小さい。海外だと、周りに関係なく、自分が面白いと思ったことは、大いに笑う。リアクションが大きいですね」(H)。
忘れられないステージが、 2007年、神奈川県立青少年センターでの公演だ。それまで、自分たちの表現が伝わる限界と考えていた客席数 400名程度の公演に留めていた。自分たちの表現に限界を作らないために、倍の客席数での公演を初めて行った。「海外では評価いただいていたのですが、日本では、無理なのかなんて思っていました。でも、ステージが終わるとスタンディングオベーション。日本でも受け入れられたんだと感じて、舞台で泣きましたね」(H)。
二人にとって「笑い」とは。「余裕かも。日常に『笑い』がある方がいいですよね」(ケ)。「誰かと一緒なら、『笑い』のある人生がいい。笑ってくれる人がいるから、自分のために演じる。もし、無人島に一人なら、演じることもないでしょうね」(H)。
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