SANZUIぱっしょん
高校生がつくる熱いステージ~YHMF~
2000年から開催されている高校生の音楽祭「YHMF*」、募集から審査まで一連の段取り・運営を行うのは、有志で集まった高校生たち。毎年2月には、幹部を中心に、スタッフ集めと並行して参加バンドの募集を開始。2014年は全国から約80組の応募があった。決戦のステージは、テープ審査・ライブステージを通過した10組で、8月に渋谷にあるTSUTAYA O-EASTで開かれた。
YHMF2014の実行委員長、安藤圭織さんは、運営スタッフがなかなか集まらない、参加バンドの応募が締切間際でも少ない、とハラハラした日々を「社会人の練習をしているみたい(笑)」と、振り返る。学校で授業を受ける日常と違い、ゼロから物事を動かしていくプロセス。「大変だったけど、つらかったぶん、頻繁に話をして他校の人ともすごく仲良くなれたし、全国から集まったバンドのみなさんとステージがつくれたことが何よりも嬉しい」
YHMFへの応募はすべてオリジナル曲で、決戦のステージは衣裳やMCも個性豊か。オーディエンス賞の「逆境クォーツ」はカッコいい演奏とトークで会場をわかせ、準グランプリの「Vocalists」は甚平や浴衣姿の男子3人があたたかいハーモニーを奏でた。グランプリの「Da.Vinci」はお年玉で買ったというスーツでノリノリのハードロック!前年敗れた悔しさをバネに臨んだ思いをぶつけていた。
進行に欠かせない映像や、バンドをつなぐトークもすべてスタッフの高校生が考える。司会班の久冨駿介さんは、「来場者に楽しんでもらいたいという一心で準備を進めるうちに、いろんな視点での見方ができるようになった」とみんなの成長を実感する。
「人がつながる機会が思い出になる」そうかみしめる高校生たちの熱気溢れるステージは、これからも受け継がれていく。
*ヨコハマ・ハイスクール・ミュージック・フェスティバルとして始まったが、2011年より会場はTSUTAYA O-EASTに。当時の名称のみ継承。
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