SANZUI vol.01_2013 summer

若き実演家の未来

Photo / Kohei Nakamoto

津軽三味線界の革命児浅野祥

浅野祥は世界を見つめている。津軽三味線で国内の大会を総なめにしてきた彼は、民謡の伴奏楽器だった三味線に新たな息吹をもたらす試みを続けている。「一般的に浸透している三味線への古い概念を打ち砕き、三味線の可能性をもっと開花させたい」と熱く語る。ピアノやドラムなどとのアンサンブル、ラップやフラメンコとのコラボレーションにも積極的に挑戦。古いものを捨てて新しいものだけを取り入れがちな世の中だが、古き良きものを大切にして、そこから新しい音楽、新しい価値を創造したいと全国各地をまわり実演を続けている。10年後には?「毎日ライブをしたい。そして世界中のさまざまな人から新しいヒントをもらって、クリエイティブで前向きなエンターテイナーになりたい」今後の浅野祥の舞台が楽しみだ!


PROFILE 宮城県仙台市生まれ。2004年、津軽三味線全国大会最高峰のA級を14才で最年少優勝。06年まで3連覇を達成し、同大会の殿堂入りを果たす。ジャンルを超えてのコラボレーションも数多く、海外での評価も高い。被災した自宅の床柱でできた三味線とともに被災地での公演も積極的に行っている。みやぎ絆大使。