vol.037「TM NETWORK武道館2デイズ直前インタビュー!」
ソロ・デビューから20年、TM NETWORKとしても5年ぶりの活動再開を果たした宇都宮隆さん。さまざまなスタイルと多彩な音楽活動で、ミュージシャンからの支持も大きい宇都宮さんの過去・現在、そして未来への抱負をCPRA法制広報委員会の松武秀樹副委員長が聞きだしました。TM NETWORK武道館2デイズ直前インタビュー!
(2012年04月20日公開)
ソロ・デビューから20年、TM NETWORKとしても5年ぶりの活動再開を果たした宇都宮隆さん。さまざまなスタイルと多彩な音楽活動で、ミュージシャンからの支持も大きい宇都宮さんの過去・現在、そして未来への抱負をCPRA法制広報委員会の松武秀樹副委員長が聞きだしました。TM NETWORK武道館2デイズ直前インタビュー!
(2012年04月20日公開)
宇都宮隆さん
1957年東京都生まれ。1979年、バンド「SPEEDWAY」の一員としてレコード・デビュー。SPEEDWAY解散後、1982年に小学~高校時代の同級生であり親友の木根尚登に誘われる形でTM NETWORKに加入。1993年には「T.UTU」名義でソロ・デビュー、以降、BOYO-BOZO、U_WAVEなどさまざまな名義のユニット、バンド活動も並行して行っているほか、ドラマやミュージカルへの出演など、俳優としての活動も行っている。
――そもそも宇都宮さんが音楽の道に進まれたきっかけは、どのようなものだったんでしょう?
子供の頃から音楽が大好きだったんですよ。なにより小学生1年生のときにビートルズを知ったのは大きい。近所に住んでいた大学生が聞いていて、そのときはよくわからないなりに「なんだかいいぞ!」って思ったんですね。
――小学1年でビートルズですか。早いですね。
そうです。アコギ弾いて歌いました。それを見ていた同じ中学の木根が後に「なにか一緒にやらないか」と。
――そうだったんですか!
フォークではなくて、SPEEDWAYというロック・バンドを彼はやりはじめていて、そこにぼくが入るという形で一緒に音楽を始めたんです。ちょうどその頃にロッド・スチュアートに強烈な影響を受けてロックに惹かれたんですね。
――それでヴォーカルに専念?
ロッド・スチュアートみたいになりたいと思ったわけじゃないんですけど、作曲は木根ができるし、作詞をする人もバンドにいたので、じゃあ、ぼくはヴォーカリストに専念しようと思ったんですね。
――それ以来、ヴォーカリストとしてさまざまなキャリアを積み上げてきた宇都宮さんですが、やはりTM NETWORKは特別な存在だと思います。もうすぐひさしぶりに活動再開したTM NETWORKの武道館公演がありますね。宇都宮さんにとってTM NETWORKの意味合いというのは、どういうものなんでしょう?
やはり特別ですよね。SPPEDWAYを解散してTM NETWORKになって、1984年にデビューしたんですけど、それまで自分がやってきた音楽がすべて否定されたぐらいのインパクトがありました。それは音楽性というよりも、プロフェッショナルとはどういうことかっていう意識のインパクトだったかもしれません。レコーディングに関しても音楽活動を支えるスタッフに関しても、周りがすごいプロフェッショナルの方ばかりで、自分はその中でどうすればいいんだろう、どうやってついていこうという戸惑いもありました。そんな、ついていくのが精いっぱいだった中でいろいろと自問自答して、やはりぼくの役目はTM NETWORKのリーダーが提示するコンセプトにヴォーカリストとしてどう応えていくかだろうという自覚が生まれてきたんですね。その自覚が生まれたことで自分の音楽性に関しても大きく成長することができたと思います。
――なるほど。
ぼくは92年にソロ・デビューしたんですけど、そのときにいかにTM NETWORKでやってきたことが大きかったのかを実感しました。TM NETWORKがなければソロをやろうという気にはならなかったと思います。
――TM NETWORKではアルバムごとに音楽性が変化して、さまざまなスタイルにチャレンジしたじゃないですか。ヴォーカリストとしてはかなりのご苦労があったんじゃないかと思います。
たしかに大変でした(笑)。ただ、3人とも同世代で70年代の音楽を聞いて育っていることで、ある程度嗜好の共通性はありました。ハードロックだろうがウェストコースト・サウンドだろうが、プログレだろうが、いろんなロックはありますけど、3人とも幅広い音楽を聞いてきているので、「これはいやだ」っていう抵抗を覚えたことはないんです。ただ、洋楽の影響が大きかったので、そういう曲を日本語の詞で歌って表現するということに関してはかなり苦労していましたね。
――詞のはめ方とか?
そうです。それもありますし、その詞をリズムにどう乗せるかという作業が毎回大変でした。まあ、これはいまでも変わらない大変さですが(笑)。
――いま日本の中堅世代のミュージシャンにTM NETWORKのファンを公言する人がすごく多いじゃないですか。TM NETWORKが日本の音楽界に与えた影響ってとても大きいですよね。
ちょっと不思議な感じもしますけどね。10年ぐらい前までは、たしかにレコードやCDはすごく売れてたけれど、大好きですっていう人にはあまり会った印象がないんです。「おれたち本当に人気あったのかな?」なんて思うこともあったぐらいで(笑)。それがここ何年かは「TM NETWORKを聞いて育ちました!」って言ってくれる人が音楽業界にも、それ以外の場所でもとても増えてきて、逆にびっくりしてるんです。宇多田ヒカルさんが「Get Wild」を好きだって言ってくれたり。
――坂本美雨さんやDE DE MOUSEさんらもTM NETWORKの大ファンで、彼らはみんなTM NETWORKのサウンドを聴いて育ったミュージシャンなんですよね。
TM NETWORKはアイドル的な売れ方もした一方で、マニアックな音楽ファンもたくさん聴いていてくれたみたいで、それは本当にうれしいですね。
――93年に「T.UTU」という名義でソロ活動をスタートさせて、以降、U_WAVEなどいろいろなユニットでも活動してますよね。
そもそもソロである「T.UTU」をやっているときから「T.UTU with The Band」というような形でユニットやバンドにすごく近い意識ではあったんですよ。 「T.UTU」のときに作曲をしてもらった石井妥師くんとBOYO-BOZOってユニットを作ったり。
――そしていまは本名である「宇都宮隆」という名義で活動してますよね。そのあたりなにか心境の変化はあったんでしょうか?
やはり宇都宮隆という名義だと、ソロとして自分自身を表に出して歌中心で、という意識になります。対してBOYO-BOZOだと思いっきり遊び感覚で、ちょっとお洒落なこともやってみようかという気持ち。U_WAVEは、まさに自分がTM NETWORKの活動の中で培ってきた大掛かりな演出の部分を、自分の活動の中で1回外に出してみようか、そこを思いっきり追求しようかというユニットなんで、それぞれちがう気持ちなんです。
――U_WAVEはメンバーは森雪之丞さんに土橋安騎夫さんに野村義男さんにと、本当に豪華なユニットですね。
そのぶん、みんな忙しくてなかなか一緒にやれないんですけどね。土橋くんからも「早くまたやろうよ」って催促されるんだけど、野村義男くんのスケジュールとか全然空きがないし、大変なんですよ。でもできるだけ早くまたやりたいです。
――今年は宇都宮さんのソロ活動20周年の年であると同時にTM NETWORK再活動の年でもあるし、いろいろ楽しみな活動が増えるんじゃないかと思ってます。
そうですね。まずはTM NETWORKの武道館2デイズですね。これはまだ詳しいことは言えませんが、昔のTM NETWORKを好きな人には絶対に喜んでもらえるライヴになりますし、同時に「じゃあ次はどんなことやるの!?」って期待も持ってもらえるんじゃないかなと思います。で、それと同時にやはりソロ・デビュー20周年というのも自分にとって大きな節目なので、いまいろいろと考えています。
――それは例えばどういう方向のものになるでしょう?
去年、「Timesmile」というライヴをやりました。3.11の震災後だったので、いろいろ考えてそれまで自分がやってきたライヴとはちょっと方向性を変えてみたんです。自分がデビューしてから、現在、そして未来という時の積み重ねを意識して、過去のさまざまなアルバムからの曲を再演して、時間の連なりを聴いてもらった。たぶん、その流れで今年の20周年のソロ活動も、いままでの宇都宮隆、現在の宇都宮隆、そして将来の宇都宮隆というものを感じてもらえる活動になるんじゃないかなと思っています。
――3.11では多くのミュージシャンがいろいろなことを考えましたよね。ぼくたち音楽家ができることはなんだろうって。
ええ。
――先日の東日本大震災復興支援チャリティコンサート「ALL THAT LOVE -give&give-」ではTM NETWORKとして出演されましたよね。そのときの感想、思いはどういったものでした?
まずなにより、これだけ多くのミュージシャンが立ち上がったんだという感動がありましたね。同時に、それをたくさんの観客の人たちが迎えてくれた。そしてとにかく一刻でも早く被災地に復興してもらいたいっていう気持ちが強くになりました。もう「元気を出してください」という段階ではなく、被災地の人はとっくに力強く立ち上がって復興のためにがんばっているのだから、みんなでそれを手助けしようよ、そんな気持ちです。
――まさに同感です。ありがとうございました。
2012年4月18日LIVE DVD同時リリース
Takashi Utsunomiya Tour 2011 Timesmile
収録曲:
1.Bad Gentleman /2.feedback /3.ISOLATION /4.Detour /5.Still Love Her /6.Luna /7.fragile /8.Blue Pain /9.Key Solo(CROSS -flashbeam remix-)/10.one&one/line /11.Crazy For You /12.CROSS /13.Be Together /14.JUMP -Jumpin' Kids Symphony- /15.wantok /16.Times mile/EC1CAPTAIN AMERICA/EC2 WELCOME BACK 2
価格:¥5,500(税込み)
品番:MTRES-D1201
発売元:M-TRES
Takashi Utsunomiya Premium annual concert dinner show 2011
収録曲:
1.Resistance /2.21st Century Flowers /3.合図 /4.蒼 ~Sou~ /5.Call /6.君のヒカリ /7.Innocent Cloud /8.SING A SONG, miss clear light /9.Paradise Lost /10.CROSS /11.カーニバルの騎士たち /12.Stand up! Get up! /13.Rocket Girl
価格:¥5,500(税込み)
品番:MTRES-D1203
発売元:M-TRES
※ DVD初回特典として『ライブ"Timesmile RT"チケット申込案内用紙』封入!
【DVD取扱箇所】
▼MAGNETICA WEB SHOP
▼ローソン店内Loppi【オリジナル特典付き】
[予約期間]3/1~4/8
※4/18以降にご予約をされたローソンにて商品をお受取いただけます。
▼HMV店頭/HMV ONLINE【オリジナル特典付き】
▼新星堂店頭/新星堂Web
▼CXアーティストNUDE SHOP 【オリジナル特典】オリジナル待ち受けFLASH
[受付期間]2012年3月15日~
▼NEXUS SHOPPING
▼4月24日・25日 TM NETWORK 日本武道館会場
▼全国CD SHOP
お取り扱いに関する情報は、最寄りのCD・DVDショップにてお問い合わせください。なお、お店の都合により店頭に置いてない場合もございますのでご了承ください。