2017.02.22
「知的財産推進計画2017」の策定に向けて意見書を提出しました
2月13日、「知的財産推進計画2017」の策定に向けた意見書を提出しました。知的財産推進計画は、政府が実施すべき知的財産関連施策について、知的財産戦略本部が定めるものです。
意見書では、「クリエーターへの適切な対価還元」、「円滑なライセンシング体制の構築」、「レコード演奏・伝達権(仮称)の創設」及び「著作物の保護期間延長等の早期実現」の四点について述べています。
意見書の要旨は以下の通りです(全文はこちら)。
知的財産推進計画2017の策定に向けた意見
意見(要旨):
1 クリエーターへの適切な対価還元
この問題は、毎年の知的財産推進計画に掲げられているが、現在に至るまで結論は得られていない。経済的合理性を備えた新たな制度を速やかに構築すべく、「知的財産推進計画2017」には、政府がこの問題の解決について主導的な役割を果たし、積極的かつ具体的にスピード感を以て取り組む旨を明記するべきである。
2 円滑なライセンシング体制の構築
インターネット時代の新しいコンテンツの利用形態に柔軟に対応できる円滑なライセンシング体制構築に向けたさらなる検討を、官民が十分に連携して進めるべきである。
3 レコード演奏・伝達権(仮称)の創設
クラブ、レストラン等におけるCD等の再生、ラジオ放送やウェブキャストを受信して伝達する等の方法により来店者等に音楽を聞かせる行為について、実演家及びレコード製作者の権利として「レコード演奏・伝達権」(仮称)の創設を検討すべきである。
4 著作物等の保護期間延長等の早期実現
2016年12月9日に国会で可決された「環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案」に定める、著作物等の保護期間の延長などの改正著作権法を、TPPの国内での発効要件に捉われることなく、速やかに施行すべきである。