すごいじゃないか！先生も嬉しいよ。ネコ吉君が何だか少し遠い存在になってしまって、さみしい気持ちもあるけど…

君、今「著作隣接権マスターになった」と言ったね？では、私の質問に答えられるかな？

ちなみに実演家人格権には、①実演を公表するときに、音楽CDのジャケットや映画のエンドロールなどに自分の氏名・芸名を表示するよう、あるいは表示しないよう求めることができる権利（氏名表示権）と、②実演家の名誉声望を傷つけるような形で実演を変更したり、削除されたりしない権利（同一性保持権）があるよ。

ここからは、音楽CDなどに収録された歌唱や演奏（レコード実演）の利用についての問題だよ。 第3回で説明した通り、実演家の権利はレコード会社等に譲渡される場合もあるけど、ここでは、歌唱・演奏をした「ネコ吉君＝権利者」という前提で問題を出すよ。

最初にCDなどが発売されてから1年間は貸与権が認められているから、ネコ吉君の許諾を得る、つまり事前に断る必要があるよ。
その後は報酬請求権だから、事前に断る必要はないけど、報酬を支払わなくてはならないんだ。この報酬はレンタルショップから芸団協CPRAを経由して、実演家に支払われることになるよ。

ネコ吉君が著作隣接権を持っているのは自分の歌唱に対してだけだから、他の人の歌唱を止めさせることはできないんだ。ただし、デビュー曲の著作者であるイヌコさんは、勝手に曲を使うことを止めさせることができるよ。

どうだった？全問正解できたかな？