2019年度 実演家著作隣接権センター(CPRA)事業の概要について(報告)
芸団協CPRA事務局
2020年7月22日に芸団協総会が開催され、2019年度事業報告・決算が承認された。2019年度実演家著作隣接権センター(CPRA)事業の概要について報告する。
2019年度徴収・分配実績
①徴収実績
2019年度の徴収総額は、概ね横ばいとなった。商業用レコード二次使用料及び録音権使用料の徴収額は減少傾向にある中で、放送番組のインターネット配信が好調に推移したことで送信可能化権使用料は増加した。一方、貸レコード使用料・報酬の徴収額は、音楽ストリーミングサービスの普及に伴い、CDレンタル市場の縮小が進み、減少した。その他、私的録音補償金の受領額は僅かなものとなった。
今後も、放送事業者等との協議の中で、商業用レコードの使用についてルールを定めつつ、金額の取り決めを行い、徴収を進める予定である。
②分配実績
国内分配のうち、商業用レコード二次使用料、貸レコード使用料・報酬、録音権使用料、送信可能化権使用料、私的録音補償金について、例年同様、管理委託契約約款及び分配規程に基づき、適正に分配を行った。
また分配業務のさらなる精度向上のため、委任管理・データセンターの拡充を図り、権利委任団体間のデータ共有を行い、業務の効率化を進めた。
③海外業務
17団体から徴収を行い、33団体及び25のエージェントに分配を行った。また、新たに2団体と協定を結び、協定締結国は32か国43団体となった。
法制広報業務
①著作権・著作隣接権を巡る課題の解決に向けた活動
著作権分科会をはじめとする関係省庁等の会合における議論に積極的に参加するとともに、意見表明を行った。
②『CPRA news』の発行、ウェブサイトの運営
CPRAの活動を周知し、実演家・権利者を取り巻く社会状況への理解を深めるため『CPRA news』を年4回発行した。また、ウェブサイトを運営し、CPRAの業務概要、実演家の権利等について情報を発信した。
③著作権・著作隣接権制度の普及啓発事業への協力
関係団体等の活動に協力し、講師派遣や国外からの研修生、視察の受け入れ等を行った。